生きる 黒澤明

毎日形式的な仕事のみをし、無気力な日々を送る主人公。
ある日体調が悪く、検診を受けたところ胃がんで余命いくばくもない事を知る。
絶望の中で酒場などに出向き楽しみを見つけようとするが、シックリ来ない。

そんな状況の中、住民が熱望していた公園づくりに残りの命を燃やし、急に人が変わった様に働き出す。
そして最後は完成した公園のブランコに揺られながら、死んでいく・・・

葬式での同僚たちの会話シーン、明日からは自分達も力の限り仕事をしよう、と酔いながら誓い合うものの、翌日はやっぱりいつもの様に形式的で変わりの無い日常となる。

人はそう簡単に変わらない、それもまた「生きる」ことの側面なのだ。

黒澤明監督の作品の中ではひときわ地味なストーリーの映画だが、「生きる」とは何か、という無言の問いかけをされている様で胸に響く。